読んで(蒼雨が)恥ずかしくなる日記。
改行大好き。
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綾は、三階にある兄の部屋のドアをノックした。
「お兄ちゃん、入っていい?」
「どうぞー」
妹相手にしてはやや丁寧な返事だな、と綾は内心で笑いながら、部屋へ入った。
「何?」
机に向かっていた兄の祐平が、体ごと綾の方へ向けた。
綾は持っていた箱を祐平の方に差し出して、
「満月屋のお饅頭、食う?」
「うん、食う」
「食う」と言うより前に、祐平は饅頭に手を伸ばし、桃色の一つを取って口に放り込んだ。
その様子を見た綾は、からかうつもりでこう言ってみた。
「お兄ちゃんってさぁ」
「ん?」
「食うことになると素早いよね、太ってるくせに」
「そうかぁ? っていうか太ってねぇよ」
二個目の饅頭を取りつつ、祐平は首を傾げる。
「絶対太ってる。いつもそうじゃん。夕飯のときも誰より早く頂きますって言うし」
「腹が減っては戦はできぬって言うだろ」
「戦なんか誰とするの、このご時世に」
にやつきながら綾が言うと、祐平はちょっと困ったような顔をした。
「いや、俺の場合はな、毎日が戦で……」
「嘘つけ。漫画ばっかり読んでるくせに」
うっ、と祐平が言葉に詰まる。大方、反論しようにも図星なのでできないのだろう。
「……綾、お前俺のこと嫌いか?」
上目遣いで訊く祐平。綾はくすっ、と笑った。この顔の兄はやはり可愛らしい。
「そんなことないよ、お兄ちゃんがお兄ちゃんでよかったって思うもん」
祐平の額を指で押しながら、綾は明るく言った。その言葉に、祐平も笑った。
「そっか」
短い話でリハビリ。っていうか冒頭部分を書くのが苦手だ。
内容については、思いつきで書いただけなので伏線もありません。
これからの更新に関係もしないし。
ただ、すごく短い話を書いてみたかっただけ。
綾と祐平は、落書きをしていたら兄妹っぽくなったところから生まれました。
綾は中学生で、祐平は大学生。たぶん。
話からはまったく想像もできませんが。もっと幼そうな感じもする。
でも中学生と大学生のつもり。
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