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読んで(蒼雨が)恥ずかしくなる日記。 改行大好き。
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「にいちゃん、にいちゃん」

 まだ八歳の夏武。なんだかんだ言って天真爛漫なところがあると思う。

「どうした、ナツ」

「おれな、今日な、シチュー食いたい」

 夏武が懸命な目で訴えてくる。本人にしてみれば死活問題レベルなのだろうが、それでもほほえましく感じてしまう。

「シチュー? どうしてまた」

「今日な、学校の給食な、まずいシチューが出てきてな、それでな、にいちゃんのうまいシチューな、食いたいなって思ってな」

 余計な寄り道が一切省かれて、そのまま結論につながっているのが夏武らしい。あと語尾に「な」がやたらつくのも夏武らしい。

「シチューなぁ。シチューか」

「何、にいちゃん、今日シチューにするの?」

 十二歳の春佳も話に入ってきた。いやそれより、お前は手に持っているそのカッターナイフをどうにかしろ怖いから。何をしている途中だか知らないが、そばに万季がいるのに気づかないか。

 万季は万季でおもちゃを振り回している。台所で遊ぶなお願いだから。にいちゃん困るから。

「ハルもシチューに賛成か?」

「フユちゃんもたべるー! シチューたべるぅー!」

 春佳の後ろから冬子もひょっこり顔を出した。冬子、元気な返事をありがとう。でもにいちゃんはな、お前に聞いたわけじゃないんだ。

 と言いたかったが、五歳児相手に何を大人気ないことを、という気持ちの方が強いのでやめた。

「じゃあ今日はシチューだ」

「やったー、シチューだ! ハル姉、シチューだよ!」

 夏武が飛び跳ねた。

「分かったから落ち着いて、ナツ」

 冷静に言おうと頑張っているのは分かるが、口から笑みがこぼれているぞ春佳。

「マキちゃーん、シチューだよ! シチュー! いっぱいたべようねー!」

 冬子は万季に抱きついた。二歳の万季は兄弟たちがはしゃいでいる意味がわからず冬子にされるがままだ。

「にいちゃん、おれ手伝う! 手伝うよ! 何したらいい?」

 普段は頼まれてもやらない夏武が、必要以上におれの背中を叩いている。まさか、そんなに喜ぶとは思っていなかった。

「手伝うのか? なら……」








曽谷秋宏(そや あきひろ):

17歳。出産間近の母に代わって家事をこなしている。柔道部。

曽谷春佳(そや はるか):

12歳。秋宏の手伝いをする。洗濯が得意なクラスの委員長。

曽谷夏武(そや なつむ):

8歳。突然危険なことをやりだすので油断ならない。漢字が苦手。

曽谷冬子(そや ふゆこ)

5歳。幼稚園児らしい幼稚園児。最近よくする遊びは砂だんごづくり。

曽谷万季(そや まき)

2歳。最近歩けるようになった。言葉はまだ……もうちょっとかな?




バッタライダー小説に出てくる「曽谷 秋宏」とその兄弟たち。

今は5人ですが、もうすぐ6人になるようです。

こういう大家族って賑やかでいいなぁ、と思います。

そのぶん苦労も増えるんでしょうけど。



バッタライダー小説もサイトに載せたいなぁと思っていたんですが、

うっかり原本を実家に置いてきちゃいました。がーん。

……そ、そのうち載せる! そのうち!
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プロフィール
HN:
蒼雨 創矢
HP:
性別:
男性
自己紹介:
趣味は牛です。
得意技はあらゆる場所で転ぶことです。
最近食べた豪華なものはメロン半玉。
もう書くことないのでこれくらいでいいですか。
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